元素としての金や銀などはどこからきたのか
太陽の中では水素が核融合してヘリウムが生まれています。 太陽の温度ではヘリウムを作り出すのが限界です。 ちなみに星内部の核融合反応では鉄が一番安定で、 鉄より重い元素は太陽内部で起こっているような核融合反応では 生成されないと考えられています。 また将来、太陽が大爆発を起こしたとしても、この程度ではエネルギーが小さすぎて、 金や銀などの重い元素は生成してこないと考えられています。 では地球上にある金や銀等の元素はどうやって出来てきたのでしょうか。 星がある一定以上の質量を持っていると、急速に内部の原子を燃やし尽くして 最後には大爆発する時を迎えることになります。 この瞬間に、初めて鉄より重い元素が生成してくると考えられています。 宇宙の開闢当初は高温高圧のため元素自体は完全にばらばらになっていました。 ビッグバンでどかんと始まった宇宙の元素はとても軽い水素などの原子だけで できていたと考えられています。 光の速度は有限ですので、遠くの星を観測すると過去の世界のことが分かります。 例えば10億光年離れた星を観測すれば10億年前のことが分かりますし、 50億光年離れた星を観測すれば50億年前のことが分かります。 遠くの星を観測してそのスペクトルを調べてみると、水素などの単純なスペクトル だけから構成されていることが分かります。 金や銀などの元素は、宇宙の最初からあったわけではないのです。 元素としての金の生成には中性子が必要であることも考えると、 中性子星同士の衝突・爆裂が金の生成の原因であると考える学者もいます。 今から百数十億年前は、宇宙も今ほど膨張していませんので体積も小さくて 環境的に互いにシャッフルされやすく、かつその環境の中で誕生した大きな星は 内部の燃料を急速に燃やすため非常に寿命が短かく、ばんばん爆発していたと 思われます(星の寿命はその質量の2.5乗に反比例します。)。 一つの仮説ですが、太陽よりも何十倍も大きな星がばんばん爆発して、 そのエネルギーにより元素としての金が生成したと考えられています。 そして爆発により元素としての金は宇宙中に吹き飛ばされて行きました。 その結果として太陽系まで「元素としての金」が漂い流れて来たと 考えられています。 元素としての金だけではなく、我々の人体を構成している元素の多くは この様な星が爆発した後の残骸に由来しています。 現在地球に存在する元素の比率と、宇宙に存在する星に含まれる元素の比率とを 比較すると、地球に存在する元素はかなりシャッフルされていることが分かって います。 つまり、私たちの体は、 もちろん今触っているキーボードやマウスも、今見ているパソコンの画面も、 気の遠くなる様な昔にそれぞれ数十もの星が爆発した後の残骸、 すなわち星のかけらが集まって構成されています。
宇宙に浮かぶ地球は奇跡の星です。水が液体として存在することができ、年間の気温変動が信じられないほど小さい。そんな惑星は広い宇宙の中でもそれほど多くはありません。
もし地球が一年中厚い雲に覆われた惑星であったなら、地球の外に地球以外の世界があることを人類は発見することができたでしょうか。
もちろん人類は時間は掛かったかも知れませんが、現在と同様の宇宙に関する知識を手に入れたことと思います。
その原動力は宇宙のことを知りたい、という好奇心です。
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